石見地区は町村の合併が進んで聞いたこともない町ができたりしている。潮温泉は美郷町にある。美郷町は邑智町と大和村が合併してできた町。中心部は粕渕駅周辺。

粕渕駅。ここから美郷町中心部へは坂道を登ることになる。


 潮温泉からの帰りの列車は石見川本止まり。江津行きまでは2時間40分ある…と言うわけで、駅前におもてなしサロンがあって観光案内や休憩に利用できる。

川本町の町並み


 三江線が廃止になることで旅人や鉄道オタクが三江線に乗り、列車は賑わう。だけど、話を聞いてみる限りでは、水害による不通によって通学はスクールバスが運行され、通勤・通学の足にすらなっていないらしい。もともと過疎地のローカル線。国鉄時代に廃止路線の条件になっていたけど代替手段がないため存続した経緯がある。

 東隣の木次線も空気輸送状態だったのだが現在はトロッコ列車が運行され、活況を呈している。にもかかわらず三江線は手の打ちようがなくて廃止になる…

 JR北海道の窮境が伝えられているが、三江線廃止問題は正にこの問題をあらわし示しているのではないか?鉄道路線とは違う動線ができている。そして鉄道の役割は終わっている。鉄道は大量輸送や中量輸送に適している。バスで代替できるならそのほうが経済的とも言える。

 宿泊地の浜田で聞いたことで…石見地区は高齢者が軽自動車を運転して出掛けているそうで、もはや鉄道が高齢者の足であるわけない状態ですね。じゃあ鉄道はなんのために走ってるんでしょうかね。地域の足でなくなったとき、役割を終える。

 鉄道利用者は鉄道がどうあるべきか、どうあって欲しいのか考えてみる必要がある。そう考えさせられる三江線の旅でした。そして過疎化・高齢者のマイカー化が鉄道会社を破綻に導く現状がJR北海道とJR四国と言うわけだ.