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アメリカで成功しているビジネスが日本で失敗するわけ

 アメリカではネットビジネスが多く立ち上がっており、成功の方程式ができあがっている。しかし、日本では往々にしてこう言った商法は末端が立ち行かなくなる。なぜそうなるのか。

 消費者の消費行動の原理と、販売の法則について考えてみよう。

 欧米では欲求によって人は動く。自分が欲しいものは手に入れようとする。アメリカでは犯罪が多いが、それは欲しいものを手に入れるために盗むからだ。このように欧米では欲しいものは手を尽くして手に入れようとする。

 この欧米の欲求と感情において行動する消費者の行動原理はAIDA原理と言われる。A=注意を引く、I=興味を持つ、D=欲求が起きる、A=行動(消費)する。そして、売り上げを上げるための法則として、欲求をあおり続けて記憶させるMをはさんだAIDMA(アイドマ)の法則。消費原理と販売法則として昔から用いられた方法だ。

 日本では汗して働いて物を手に入れる。「欲しがりません勝つまでは」の精神が強く、消費行動に関しても綿密に調べて吟味してから購入することが多い。A=注意を引く、I=興味を持つ、S=調べる、A=行動(消費)する。つまりAISA原理によって行動している。そして、売り上げを上げるためには口コミが広がっていく、つまりS=共有することが販売の拡大につながるAISAS(アイサス)の法則によって成り立っている。

 女性目線でセールスライティングをするとき、「もっとこうなりたい」「もっとこうしたい」と言った欲求を追求するセールスライティングを多く見かける。しかし、経済的に余裕がなければ、そのセールスコピーは役に立たなくなってしまう。

 自分にとって必要か必要でないか、その出費は適正か、必要最小限と満足感、そう言った総合的に判断するためには比較する材料が必要だ。そして、情報が多ければ多いほど、選択肢は広がり、購入に踏み切りやすいわけだ。

 そこで、消費者の現状を把握するためにサポートなどを多く取り入れておくと、消費者は自分にふさわしい物を買うと言うことだ。どんなに優れた商品でも、消費者の購買能力がなければ、少し劣っているけれど安いものに消費は流れる。こう言った所が販売業をむずかしくさせているのかも知れない。

 情報を共有する手段は多くあるけれども、販売者がそれを活用することができないでいる。AIDA原理に基づいてSNSなどを用いて売り込もうとすると、SNSから閉め出されることすらある。情報共有をいかに消費につなげるか、それが販売者やセールスライターの追求すべき課題とも言える。


Point 1

・消費者の特性を把握する。

・そのビジネスモデルは消費行動に合致しているか。

 

Point 2

・消費者は情報を集めている。

・有用な情報を提供する販売者は信頼される。